みなさん『マニュアルモード』って使ってますか?
「『花火』の時しか使ってない!」
という方も多いと思いますが…大丈夫です(笑)
このサイトでも『普段使い』のモードとして使うのは、あまりオススメしていません。
難しいことはなるべくカメラに任せて…
『なるべく簡単に、でもしっかり・キレイに撮る』
これが『いちばんはじめの写真レッスン』流です!
でも…
最近のカメラの『マニュアルモード』はこれまでとちょっと変わってきています。
より簡単で、より直感的な、新しい『使い方・撮り方』ができるんです。
もしかしたら、撮影シーンによっては…
「『マニュアルモード』が1番簡単で、思い通りに撮れる!」
なんてことになるかもしれないですよ。
さらに『ミラーレス(一眼)』だったらさらに直感的で簡単です!
「そうそう!こんな撮り方がしたかった!」とか
「これは便利!やってみよう!」とか
そう思っていただける方もいらっしゃるハズです(笑)
ただ、今回ご紹介するお話は、カメラによって『できる・できない』があります…
設定が『できない』カメラの場合はご参考程度に…
もし、買い替えを考えているようでしたら、この『できる・できない』を選択肢の1つにするのもアリかもしれません。
『マニュアルモード』って?
「もう知ってる!」という方も多いかと思いますが…
はじめに『マニュアルモード』について、簡単におさらいしておきます。
そもそも『マニュアルモード』は、何を『マニュアル』で決めるのか?というと…
『露出(写真の明るさ)』です!
『絞り』と『シャッター速度』と『ISO感度』を『マニュアル』でコントロールして…
自分で『写真の明るさ』を決めるのが『マニュアルモード』です。
では『マニュアルモード』以外では、誰が『露出(写真の明るさ)』を決めているか?というと…
それは『カメラ』です。
カメラには『露出計』が内蔵されています。
『露出計』が測った明るさを基に、優秀な『自動露出(AE)機能』が最適な『写真の明るさ』を決めてくれます。
ただ『カメラが決めた明るさ』を見た皆さんは『自分好みの明るさ』に『露出補正』で微調整しますので…
最終的には『皆さんが決める』ということになります。
これまで『マニュアルモード』を使うケースは…
◎ そもそも『マニュアルモード』じゃないと撮れないシーン(花火など)
◎ そもそも『自動露出(AE)機能』に頼るのが嫌い・つまらない
◎『自動露出(AE)機能』が苦手なシーン
このようなケースがほとんどだと思います。
新しいマニュアルは『〇〇』ができる!
デジタルカメラの『マニュアルモード』は少し様子が変わってきています。
『マニュアルモード』なのに『〇〇』ができちゃうんです。
①『マニュアルモード』なのに『ISO感度オート』が選べる!
自分で『露出(写真の明るさ)』を決めるのが『マニュアルモード』のはずですが…
『ISO感度オート』が選べるカメラがあります。
これは『マニュアルモード』でも『自動露出(AE)機能』を効かせられるということです。
みなさんのカメラは『ISO感度オート』が選べますか?
いつもの設定画面から選べるカメラもありますし…
本体設定の中から機能を『ON』にするカメラもあります。
②『マニュアルモード』なのに『露出補正』ができる!
カメラが決めた『明るさ』を、自分好みの明るさに微調整するのが『露出補正』の機能です。
『プログラムオート』や『絞り優先』『シャッター速度優先』では必須の機能ですよね!
(『明るさの失敗』も併せてご覧ください)
『マニュアルモード』でも『ISO感度オート』を選んだ時だけ『露出補正』が効くカメラがあるんです。
みなさんのカメラは効きますか?
これができるか?できないか?が重要です!
③『マニュアルモード』なのに『AEロック』ができる!
これはまさに『マニュアルモード』で『自動露出(AE)機能』が働いている証拠です。
『露出補正』と『AEロック』を合わせて使えば…
簡単に、素早く『自分好みの明るさ』を決めることができます。
その分、気持ちに余裕ができて、シャッターチャンスにも強くなるハズです。
『ミラーレス(一眼)の本領発揮!『AEロック』の上手な使い方』も併せてご覧ください。
『AEロック』もできれば、より便利ですが…
もし、できなくても ① と ② さえできれば、新しい『マニュアルモード』が楽しめます。
『マニュアルモード』で『露出補正』は間違い?
これは僕が遭遇したお話です。
普段『絞り優先』で上手に撮っている方が…
「先生!『マニュアルモード』で『露出補正』ができないんですけど…」
と、先生に質問されていました。
先生はちょっと困った顔をして…
「そもそも『マニュアルモード』っていうのは…」という話から始まり…
最後には「『露出補正』なんてする必要がないし、そもそもできないんだよ!」と言っていました。
これまでは、この先生の言う通り、それが当たり前だったんです。
ただ、今回のお話だと…
『マニュアルモード』で『ISO感度オート』を選んだ時に『露出補正』が効かないと…
カメラの『自動露出(AE)機能』が決めた『露出(写真の明るさ)』で撮るしかなくなってしまいます。
これは問題ですよね?
『マニュアルモード』なのに『露出(写真の明るさ)』はカメラが決めた明るさでしか撮れない…
これでは『AUTOやシーンモード』と同じです(笑)
ですので…
『マニュアルモード』で『ISO感度オート』は選べるけど『露出補正』はできない。
というカメラをお持ちの方は…
今回のお話の『使い方・撮り方』はできない。
ということになります。
メーカー各社にはそれぞれ考えがあるとは思いますが…
『ISO感度オート』が選べるなら『露出補正』もできないともったいない…
と思うんですけどね(笑)
『露出』のマニュアルから『効果』のマニュアルに!
では、この『AEを使ったマニュアルモード』。
どんな使い方、撮り方ができるのか?
続けていきます。
『絞り』と『シャッター速度』と『ISO感度』を自分でコントロールできるのが『マニュアルモード』です。
では『絞り』と『シャッター速度』を変えると『何』が変わるのか??
もうご存知だと思いますが…
①『露出(写真の明るさ)』が変わる。
②『効果(ボケや動感など)』が変わる。
です。
これまでの『マニュアルモード』は ① も ② も全て自分で行う『マニュアル』です。
なので大変… だったんです。
新しい『マニュアルモード』は…
② だけを自分で決めて ① はカメラに任せる。
イメージ的には…
『シャッター速度』と『絞り』で『効果』はこっちで決めたから、あと『露出(明るさ)』よろしく!
こんな感じです。
いつもなら『効果』を狙う場合…
『ボケの効果』をコントロールしたかったら『絞り優先』を。
『動感の効果』をコントロールしたかったら『シャッター速度優先』を選ぶと思います。
でも『ボケの効果』も『動感の効果』も同時にコントロールしたくなったら?
例えば…
走っている車をピタッと止めたいから『シャッター速度』は ”1/1000秒” にしたい。
開放より2段くらい絞った方が写りがイイらしいし『被写界深度』も少し深めにしたいから『絞り』は ”F8” にしたい。
このように『1/1000秒』『F8』と、自分の希望がすでに『両方』決まっているケースです。
もし『シャッター速度優先』を使って ”1/1000秒” に合わせたら…
『絞り』は開放まで開いてしまう可能性が大です。
もし『絞り優先』を使って ”F8” に合わせたら…
『シャッター速度』はもっと遅めに設定される可能性が大です。
こんなときに!
『マニュアルモード』に合わせて…
『1/1000秒』
『F8』
『ISO感度オート』と設定します。
すると…
『露出(写真の明るさ)』は、カメラが『ISO感度』を動かして、ちょうどいい『明るさ』に合わせてくれます。
もし、その『明るさ』が気に入らなければ『露出補正』で微調整もできます。
さらに、今の『明るさ』を『AEロック』で固定してしまえば…
後は『撮るだけ!』に集中できます。
『ミラーレス(一眼)』なら、モニターや電子ファインダーで『露出(写真の明るさ)』を確認しながら撮れるのでとても簡単ですね。
『露出』はカメラ任せ『効果』はマニュアル。
こんな便利で楽しい『マニュアルモード』になっちゃうんです。
電話サポートに聞いてみましょう!
初めての方はちょっと操作がややこしいと思いますので…
メーカーの電話サポートにこのように聞いてみましょう。
〇〇というカメラを使っています。
『マニュアルモード』で『ISO感度オート』ができますか?
『マニュアルモード』で『露出補正』が効きますか?
『マニュアルモード』で『AEロック』ができますか?
また『マニュアルモード』ではなく、PENTAXやRICOHの『TAvモード』などのように、専用の『撮影モード』を使ってできるカメラもあります。
(PENTAXの『TAv』の歴史は長いです。さすがです!)
デジタルカメラは撮り方も新しい!
これまでは『露出』のコントロールの『マニュアルモード』。
これからは『効果』のコントロールの『マニュアルモード』!
まずは、露出の自由が効きやすい『明るい場所』で試していただいて、気に入っていただけたら嬉しいです。
最後になりますが、この面白い『マニュアルモード』ですが…
『普段使い』のモードにするのは…
やはりちょっと面倒です(笑)
普段は、もっと簡単にキレイに撮れる『プログラムオート』や『絞り優先』がオススメなのは変わりません!