今のカメラはとても優秀です。
でも!使い方を間違えると本当の力が発揮できません。
特にオートフォーカスに関しては、カメラに大きく頼るところです。
設定がおかしいと、ピントが合いにくかったり…
本当はもっとスッと合うハズなのに…
なんてことも起こり得ます。
オートフォーカスの機能をしっかり覚えて、カメラに的確な指示を出すことが大切です。
AFロックするか?しないか?オートフォーカスの選択肢は2つだけ!
「オートフォーカスの設定って難しそう…」
このようなお声を聞くことがあります。
シングル?コンティニュアス?サーボ?ワンショット?オート?
なんかたくさんの選択肢があるように見えますが…
実は、オートフォーカスを選ぶ目的はたった2つ!
それは『AFロック』して撮りたいか?しないで撮りたいか?です。
AFロック=オートフォーカスロックです。
まず、シャッターボタンを半押しするとオートフォーカスが動き出します。
ここまではどの設定でも同じです。
そしてピントが合った後…
そのまま半押しを続けたとき、ピントを動かさないで欲しいか?
被写体の動きに合わせて常に動かして欲しいか?
これを選ぶだけです。
1|AFロックする =半押ししている間、ピントをロックしてもらう。
「半押ししている間は、ピントを固定させておいて!」
これが『AFロックする』撮り方です。
これが可能なのが『シングル・ワンショット』などと呼ばれるモードで、動きの少ない被写体の撮影に向いています。
普段の撮影なら早くて確実、しかも簡単なのでオススメです。
ただ、被写体との距離が変わったときは、もう一度半押しし直しが必要です。
ベテランさんやプロになると、動く被写体でもタイミングを狙って合わせられたりします。
2|AFロックしない =半押ししている間、被写体の動きに合わせてピントを動かしてもらう。
「半押ししている間、被写体の動きに合わせて常にピントを動かして!」
これが『AFロックしない』撮り方です。
これが可能なのが『コンティニュアス・サーボ』などと呼ばれるモードで、動く被写体を撮るときに有効です。
ただ、どんなときでも100%合わせてくれるかと言えば、そうはいきません。
だからと言って、自分の力で合わせられるか?と言えば、結果はもっとひどいかも知れません…
動く被写体にピントを合わせるのは、プロでも簡単ではないのです。
普段は『シングル・ワンショット』でAFロック!
普段の撮影では『シングル・ワンショット』がオススメです。
じっくりしっかり合わせていきましょう!
それでは、フォーカスモードを『シングル・ワンショット』に合わせましょう。
メーカー毎にいろんな名前がついています。
AF-Sの”S”はシングルの”S”ですね!
設定できましたか?迷ったら説明書です。
これが、狙ったところにいちばんピントを合わせやすい設定です。
AFロックでしっかりピント合わせ!
ただ、残念ながら『シングル・ワンショット』にしただけではピントを自在に操ることはできません。
併せて『AFロックのコツ』も覚えておきましょう。
オートフォーカスでピントを操るための必須の操作です。
『ピンボケの失敗は、ピントをカメラ任せにしているせい!?|写真の4大失敗』
フォーカスモードを替えるのはどんなとき?
普段は『シングル』とAFロックで合わせていきますが…
フォーカスモードを変えるのはこんなときです。
動いている被写体を撮るとき
動く被写体にピントを合わせたいときは、『AFロック』しない『コンティニュアス・サーボ』に切り替えます。
性能の差が大きく出るところですが、まずはカメラに頼って合わせるしかありません。
カメラに任せてダメダメだったら…
『シングル』に戻して、タイミングを狙って合わせましょう。
自分のカメラの『コンティニュアス』が不発でもあまり落胆しないでください(笑)
動き回る被写体にピントを合わせ続けられるカメラは、そんなに多くはありません。
(正確に言えばありません。)
オートフォーカスを使いたくないとき
オートフォーカスを使いたくないときは、『マニュアルフォーカス』に切り替えます。(レンズ側で操作するカメラもあります。)
では、優秀なオートフォーカスをOFFにする”もったいない場面”とはどんなときでしょうか?
▲ 暗くてオートフォーカスが迷うとき
夜景や花火、星空などの暗いシーンではオートフォーカスが全く役に立たないことがあります。
このようなときは『マニュアルフォーカス』で自分の目と指で合わせていきます。
▲ 花びらの先端など、厳密なピント合わせが必要なとき
「オートフォーカスでもだいたい合うけど、もう1〜2mm手前に合わせたい」
ピントにトコトンこだわりたいときも『マニュアルフォーカス』に切り替えて、納得するまで自分で合わせましょう。
ただ、今のカメラとレンズは、ほとんど『オートフォーカス専用』と言って良い作りです。
フィルムのマニュアルカメラに比べると、ピントは非常に合わせにくいと思います。
でも、ミラーレスならデジタルならではの新しい方法で、ピントのマニュアル合わせも簡単です。
(一眼レフをお使いなら、『ライブビュー』を使うと同じことができます。)
『マニュアルフォーカスは画面を拡大!こだわりのピント合わせ』
さらに、一部の機種には『ピーキング機能』が付いています。
『ミラーレスはマニュアルフォーカスが得意?『フォーカスピーキング』で簡単MFピント合わせ!』
オートフォーカスの『オート』は要らない?
機種によっては、『シングル』と『コンティニュアス』の切替えをカメラが自動で行う『オート』も選べます。
便利な機能かもしれませんが、僕はオススメしません。
カメラがそこまでやる必要はないと思います。
撮り慣れてくると、AFロックしている時間がだんだん長くなっていきます。
風が止むのを待つ間。
通行人が画角から消えるのを待つ間。
雲に隠れた太陽を待つ間。
これらを待つ数秒間は、シャッターボタンを半押ししたまま=AFロックしたまま待つことが少なくありません。
でもそのとき、ピントが勝手にスーッと…
こうなると、もう一度はじめからやり直し、せっかく待ったシャッターチャンスも台無しです。
勝手に動いた原因は、フォーカスモードが『オート』になっていたから…
カメラが何を思ったか、いきなり『コンティニュアス』に切替えてしまったのです。
『AFロック』するか?しないか?
ココはカメラに任せず、自分の意思でしっかり選んだほうが確実です。
初期設定が『オート』のカメラもありますので、ちょっと注意したいところです。
撮る瞬間の大事なときに、カメラに邪魔されたくないですよね!
- フォーカスモードの使い方です
- 普段は『シングル・ワンショット』
- 動きモノを撮るときは『コンティニュアス・サーボ』
- オートフォーカスが迷う、効かないときは『マニュアルフォーカス』
オートフォーカスに関して、もう一つ大事な設定があります。
それは『フォーカスエリア』の設定です。
皆さんが”どこにピントを合わせて欲しいか”をしっかりと伝えないと、カメラが勝手にどこかに合わせちゃいますよ。(笑)
お疲れ様でした!