いちばんはじめに知っておきたい『レンズのキホン』を7つご紹介しています。
4つ目は「焦点距離とボケの関係」についてです。
キレイなボケを撮りたい方は、しっかり覚えてくださいね!とっても簡単です。
簡単・キレイに『ボカす』には、レンズの使い方が大事です。
「お花の背景をキレイにボカしたい!」
「ボケのキレイな写真が撮りたくて一眼カメラを買った」
という方は少なくないと思います。
『背景をキレイにボカしたいなら、絞りを開ける』
もちろんそれもありますが…
レンズを上手に使えば、もっと簡単に、キレイに『ボケボケ』にできるんです。
望遠レンズで撮るだけで…「大きく」ボケます!
レンズを使った『ボカしのテクニック』は2つあります!
1つ目は、焦点距離の特性を使ったボカしテクニックです。
焦点距離は…
焦点距離が短い(数字が小さい)= 広角
焦点距離が長い(数字が大きい)= 望遠
です。
『焦点距離 「写る”範囲”が変わる」レンズの使い方』で詳しくご紹介しています。
そして、焦点距離の長い望遠ほど、背景のボケが大きく写ります。
つまり…
『広角レンズ』より『望遠レンズ』で撮った方が、ボケが大きく写ります。
28−80mmくらいののズームレンズで、「背景をボカしたいな!」と思ったら…
80mm側で撮った方がボケは大きく写ります。
被写体との距離にもよりますが…
焦点距離が短いほど = 広角 = ボケが小さい(よく見るとちゃんとボケてる…)
焦点距離が長いほど = 望遠 = 大きくボケるから目立つ
広角側は背景が遠く小さく写るので、ボケも「小さく」控えめな印象…
「ここボケてますよ!」なんていうと、「あっほんとだ!」みたいな感じです。
「ボカしたい」というのは、「背景をすっきり整理したい」的な目的でもあるので、望遠レンズの得意技である「狭く写る + 後ろを引き寄せて大きく見せる(圧縮効果)」と相性は抜群なんですね。
スマホのカメラ、コンデジはボケない?
世間でもよく言われています。
「スマホのカメラはボケない…」
「センサーの小さいカメラはボケが少ない…」
確かにその通りです。
これは、上記の「焦点距離とボケの関係」で比べると分かりやすいと思います。
例えば、どのカメラでも『35mmフィルム換算で ”50mm” 相当の画角』で撮るとして…
それぞれの『実際の焦点距離』を計算して比べてみました。
フルサイズ 50mm
コンデジ 約9mm(1/2.3型の場合)
スマホ 約6mm(1/3型の場合)
となります。
焦点距離が違うのに、写る範囲が同じなのは、センサーの大きさが違うからです。
「焦点距離とボケの関係」は…
焦点距離が短い = ボケが少ない
焦点距離が長い = ボケが多い
でしたので…
一目瞭然ですよね?
小さなセンサーは、もともとボケを出しにくい宿命です…
ただ、逆に言えば『手前も奥もピントが合っている写真』が撮りやすいということです。
『GoPro』や『ドライブレコーダー』などは、ボケにくい特製をうまく生かしたカメラです。
いろんなカメラが出てきて、本当に楽しい時代だと思います。
コンデジでも『光学ズーム』が搭載されていれば、なるべく『望遠側にズーム』して撮ることで、後ろを大きくボカした撮影ができます。
最近流行りの『高倍率の光学ズーム』のコンデジは、結構キレイにボカして撮るができます。
一方、スマホのズームのほとんどは『デジタルズーム』です。
これは、画像処理で写真を拡大しているので、ボケの量は『ズームする前』と変わりません。
ボケが多いから『写真がキレイ!』とか『いいカメラだ!』とか…
そんなことを言うつもりは全くありません。
ただ『ボカしたい時には、しっかりボカせるカメラ』の方が、いろいろな撮り方ができますよね!
『簡単・キレイにボカす!レンズの使い方』1つ目は…
広角側だと、小さくボケる。
望遠側だと、すっきり大きくボケる。
さて、もう一つの『レンズの上手に使って簡単にボカすコツ』は…
『焦点距離と最短撮影距離の関係』でご紹介しています。
もし、スマホのカメラでも『ボケ』を撮りたかったら…
この方法なら少しボカすことができます。