真ん丸な「玉ボケ」を後ろにふわっと入れて…
メインの被写体はもちろん、その背景にも気を配ることで写真は華やかになります。
「玉ボケを撮るのって難しいんですか?」
このように聞かれることがありますが、そんなことはありません。
コツを覚えれば誰でも簡単です。
今回は、写真の印象をグッとドレスアップ!「玉ボケ写真」の撮り方をご紹介します。
玉ボケの素を探す
玉ボケ写真を撮るには、まず「玉ボケの素」を探すことから始めます。
「玉ボケの素」というのは、キラッと光る何かのことです。
自転車の金属の部分が光に反射していたり…
イルミネーションや車のライト、テールランプが光っていたり…
葉っぱに付いた雨粒や木漏れ日、川面のキラキラなどなど…
意識して周りを見てみると、「玉ボケの素」はたくさんあります。
特に、雨が上って陽が射し始めた状況はチャンスです。
また、露のおりた朝に公園に行けば、もう「玉ボケの素」だらけです。
モニターに映して探してみる
「玉ボケの素」は目で見ても探せますが、カメラのモニター越しに探すと見つけやすいですよ。
① まず、標準から中望遠くらいのレンズを使います。(標準ズームレンズをお使いなら、一番望遠側にセットしましょう。)
② 次に、近いところ(30cm先くらい)にピントを合わせてAFロックします。
③ AFロックしたまま、カメラを今度は遠くに向けて、モニターに「玉ボケ」が入ってこないか探します。
見つかりましたか?
玉ボケが映ったら、実際それが何なのか、肉眼で確認しておきましょう。
玉ボケだけを撮るのなら、「露出補正」で明るさを微調整して、そのままシャッターを切りましょう。
暗い?明るい?写真の明るさは『露出補正』で簡単・自在にコントロールできます。
玉ボケの素をボカす
「玉ボケ」を撮るコツは、「玉ボケの素」をボカして写真に入れるだけです。
ボカしのテクニックは大丈夫ですか?
絞りを開けて(F値を小さく)もボケますが…
レンズの特性を上手く使った方が、簡単に大きくボケますよ!
後はメインの被写体を入れるだけ
「玉ボケ」だけを写すのも面白いんですが…
やはり、メインはメイン、アクセントとして玉ボケを入れて撮るのがベターです。
撮影モードは「プログラムオート」が撮りやすいと思いますが、もちろん「絞り優先」でもOKです。
誰でも簡単キレイ!普段使いにいちばんオススメ!|プログラムオート(Pモード)の使い方
撮影設定は普段使いのまま、特に変えるところはありません。
「後ろ玉ボケ」
ピントを合わせたメインの被写体の後ろに「玉ボケの素」を入れます。
「前玉ボケ」
ピントを合わせたメインの被写体とカメラとの間に「玉ボケの素」を入れます。
望遠レンズがオススメです
メインの被写体と玉ボケの素が離れていると、玉ボケは小さい点にしか写りません。
そんなとき、望遠レンズを使えば玉ボケは大きくなり、さらに圧縮効果で玉ボケが近づきます。
iPhoneなどのスマホのレンズは、ほとんどが広角なので「玉ボケ」は写しにくいですが…
① 近くの被写体(ピント)+ 遠くに「素」
② 遠くの被写体(ピント)+ 近くに「素」
被写体と「素」の距離を離すほど条件が整います。
②の方が「玉ボケ」が大きく写り、撮りやすいかもしれません。
モノクロもオススメ
写真に写る玉ボケの色は、実際に光っている光の色です。
カラフルな玉ボケも素敵ですが、あえてモノクロで撮ることで上品な印象に変わります。
ちょっと賑やかすぎだと思ったら、モノクロマジックに頼りましょう。
被写体もグッと引き立ちます。
玉ボケをメインにするのもアリ?
普段は脇役の玉ボケですが…
メインとしてどこまで面白く撮れるか?
そんな風に考えて撮るのも面白いのです。
露出補正で明るさを変えたり…
ホワイトバランスで色合いを変えたり…
多重露出で重ねてみたり…
写真は常にアイディア勝負ですね。
お疲れ様でした!