「撮った写真が何となく ”フツー” でつまらない…」
「写真展で見た写真と同じ場所で撮ったのに、なんか違う…」
このように思ったことありませんか?
お店で相談すると…
「それなら、こちらのカメラでしたらもっとキレイに撮れますよ!」
なんて言われてしまうかもしれません(笑)
もちろん、カメラやレンズの差も ”0” ではないかもしれませんが…
でも、実はもっと簡単に『キレイな写真』が撮れる方法があるんです!
それは…
『光が一番キレイな時間』に撮るという方法です。
「写りが ”フツー” でつまらない…」
もし、こう思っている方がいたら…
変えるのはカメラでも、設定でもなくて…
もしかしたら『撮る時間』なのかもしれません。
今回は『撮る時間を変えるだけ!『マジックアワー』で写真が変わる』というお話です。
写真が好きなら、知らないでいるのはもったいないですよ!
プロも狙う『マジックアワー』チャンスは1日2回!
写真は『光』がないと撮れません。
そして、写真で一番メインな光といえば…
なんといっても『太陽の光』です。
そしてこの『太陽の光』が、1日の中で ”一番美しい” と言われるのが…
太陽の角度が ”±6度以内” の位置にあるときの時間帯です。
写真や映像の世界では、この時間帯を『マジックアワー』とも呼んだりします。
例えば、彼女とのデートで夕暮れの海を歩いた時、髪の毛がすごくキレイに見えた!とか…
出張で羽田空港に行く途中に、モノレールから見えた早朝の景色がキラキラしてキレイだった!とか…
他にも「そう言えば!」というシーンを思い出すかもしれませんが…
これが『マジックアワー』が作り出すライティングの効果です。
その『キレイ!』を撮れば、やっぱり写真もキレイなんです。
しかもチャンスは朝と夕方、1日に2回訪れます。
何時から何時まで?『マジックアワー』の時間を知るには
貴重な『マジックアワー』のスタート時刻は…
冬は早く、16:00過ぎ位から…
夏は遅く、18:00過ぎ位から…
と、季節に合わせて、毎日少しずつ変化します。
その日の太陽の高度(角度)は、WEBで調べることもできますが…
スマホのアプリを使えばさらに便利です。
ちなみに、僕がiPhoneに入れているのは『Magic Hour』というアプリです。
『Magic Hour – elfinda apps』
(App Storeにリンクしています)
英語のアプリですが、シンプル&グラフィカルなので、全く難しくありません。
『Magic Hour』をインストールして立ち上げると…
現在地の『マジックアワー』の始まりと終わりの時刻を教えてくれます。
併せて、スタートまでのカウントダウンも表示されます。
この日の渋谷区の『マジックアワー』は ”16:36〜17:39” だということが分かります。
さらに、次回の『マジックアワー』も教えてくれます。
次は朝ですね!
さらに、マジックアワーの開始を『通知』してくれます。
光は、マジックアワーの開始と同時に、急にキレイになるわけではありません。
開始時刻の少し前から、目では分からないほどゆっくりと『キレイ』に変化していきます。
アプリの『通知』を上手に活かして、少し前から気持ちを撮影モードにしておけば…
良いシャッターチャンスに出会う確率も増えるハズです!
さらに、今日の『月』の様子も教えてくれます。
アプリのダウンロードは無料ですが…
日付を指定して『マジックアワー』を調べたい。
現在地以外の『マジックアワー』を調べたい。
などは、アプリ内で課金(¥120(2016年2月時点))が必要です。
無料の部分だけでも十分なので、ご興味がある方はぜひオススメします!
(アプリのインストールは自己責任でお願いします。)
明るさにこだわって、しっかり『露出補正』
『マジックアワー』の光をキレイに撮るには…
『露出(写真の明るさ)』のコントロールが大切です。
電子ファインダーやモニターを見ながら…
自分が一番キレイだと思う明るさに『露出補正』でしっかりと合わせましょう。
また『ホワイトバランス』を変えて、写真の色合いをアレンジするのもオススメです。
電子ファインダーやモニターを見ながら、自分好みの色合いに仕上げてみましょう。
できれば…
ホワイトバランスの微調整まで覚えると楽しいですよ!
『赤い?青い?ホワイトバランスの微調整を覚えれば… 修正も表現も自在です!』
マジックアワー + 逆光・サイド光でドラマチックに!
太陽が傾く『マジックアワー』の時間帯は…
『逆光』や『サイド光』で撮りやすいシチュエーションです。
逆光でドラマチックに演出したり…
サイド光で立体感を狙ったり…
日中の ”フツーの光” ではなかなか撮れないイメージを狙っていきましょう。
『逆光とサイド光の中間』もキレイです。
快晴の日も楽しいですが、光が柔らかく 影も優しめな 薄曇りの日も狙い目なので、ぜひ 撮り比べてみましょう。
意外と暗いので『シャッター速度』に注意しましょう!
『マジックアワー』で注意しなくてはいけないのが…
手ブレ・カメラブレの失敗です。
特に『夕方のマジックアワー』は元々暗めです。
しかも撮影中は、加速度的に暗くなっていきます。
その場所が暗くなると…
シャッター速度が遅くなって…
手ブレ(カメラブレ)する!
この流れは、どんな時でも頭に入れておきましょう!
もし皆さんが『暗めだな』と感じるなら…
カメラからしたらもう『真っ暗』です。
暗く(シャッター速度が ”1/60秒” 以下に)なってきたら…
ブレを防ぐための選択肢は3つです。
① 絞りを開ける(F値を小さくする)
『絞り優先』で撮っている方は、なるべく絞りを開けましょう。
『プログラムオート』なら、自動的にカメラがF値を最小にしてくれます。
初めは、あまり難しいモードを選ばずに…
プログラムオートで『露出補正』だけに集中して撮ることをオススメします!
② ISO感度を上げる
暗い場所で、シャッター速度が遅く(1/60秒以下)なるようなら、先にISO感度を上げます。
ただ、普段使いのオススメは『ISO感度オート』ですので…
ISO感度も、カメラが自動的に上げてくれています。
ただ今回は『マジックアワー』でキレイな写真を撮るのが目的なので…
あまりISO感度は上げたくないですよね?
そんな場合は…
低感度(ISO100~400位)に固定して、次の選択肢を選びましょう!
③ 三脚を使う or カメラをどこかに置く
三脚を使うと『撮影の自由度』がグッと上がります。
① ② の方法で『シャッター速度』を速くしたのは…
手ブレ(カメラブレ)させないだけのためです。
もし三脚が使えるなら…
手ブレ(カメラブレ)を考えなくて良くなります。
=『シャッター速度』が遅くても、別に気にしなくて良いんです。
『シャッター速度』が遅くなっても良いのなら…
◎ 暗くても、画質の良い低いISO感度で撮れる!
◎ 暗くても、絞りを絞って『パンフォーカス』でも撮れる!
◎ わざと『スローシャッター』にして、人や車、波をブラして消してみる!
◎『スローシンクロ』で、お花に軽くフラッシュを当てて、背景は『マジックアワー』の光を生かす!
このように、いろんなアイディアが試せます。
「会社帰りだと三脚は…」という方は…
構図の自由度は犠牲になりますが、カメラを置いて撮ることも頭に入れておきましょう。
まずは身近な近所から
『素晴らしい景色』+『マジックアワー』は、見ても撮っても感動モノです。
ですが、あえてもっと身近な…
自宅の庭や近所の公園、最寄りの商店街などなど…
”フツーの景色” を『マジックアワー』でどれだけキレイに撮れるか?
チャレンジしてみると面白いと思います。
いつもの ”フツー” の景色を上手に撮れる人は、本当に写真が上手な人だと思います。
これからは、写真散歩の時も、お買い物の時も、通勤の時も…
ちょっと意識して『光』を見てみましょう!
海外のドラマや洋楽のPVには『マジックアワー』を利用した印象的なシーンがよく出てきます。
ぜひチェックしてみてくださいね!