今や様々な場面で活用されるビデオ通話ですが、身内の会議ならまだしも、社外プレゼンや面接、さらにデートやお見合いなどなど、「とりあえず映っていればOK!」とはいかない状況になりつつあります。
対面のコミュニケーションでは、身だしなみなどの「視覚の第一印象」が重要視されますが、オンライン上では、さらに「映る画面の第一印象」と言う技術的な要素がプラスされます。
という事で今回は、オンライン〇〇でよくある「顔が暗い・顔色が悪い」の問題を解決して、映りの第一印象を良くする方法をご紹介していきたいと思います。
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オンライン会議で「顔が暗い」
写真でもビデオ通話の自撮りでも、「写る明るさ」は重要です。
映りの印象を良くする一番のポイントは「自分を明るめに映すこと」で、忙しい方は、取り敢えずこの点だけクリアすれば、かなり印象が変わるはずです。
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少し明るめに映っておけばOK
「ただ顔が暗く映っているだけ」なのに、怖そう・感じ悪そう・具合悪そうなど、相手にマイナスの印象を持たれるのは勿体ないと思います。
ビデオ通話の映る明るさを変える方法
顔が暗く写る原因は、部屋が暗いからでも、服が明るいからでもなく、単純に カメラが決めた明るさのまま撮っているから なので、以下のいずれかの方法で、自分でしっかりコントロールしましょう。
◎ ユーティリティソフトを挟んで調整
手軽さ★★★☆ 画質★★★☆
パソコンの内蔵カメラの映像を、ビデオ通話ソフト(Zoomなど)に送るとき、一旦「ユーティリティソフト」を経由する事で、明るさを整えてから送ることが可能です。
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※ 明るさだけならデバイス設定で弄れるパソコンもありますが、専用のソフトを入れると、他にも映りの色々を整えられるので便利です
内蔵カメラの画質がイマイチな場合、スマホをWEBカメラとして繋ぐのもおすすめで、その場合も「ユーティリティソフト」を使えば接続も簡単ですし、明るさもしっかりコントロールできます。
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◎ カメラを繋いで露出補正で調整
手軽さ★☆☆☆ 画質★★★★
ミラーレスなど、いわゆる一眼カメラをお持ちの方は、WEBカメラとしてパソコンに繋ぐ事で、カメラの「露出補正」を使って、画質を落とさずに明るさを整えられます。
ビデオ通話の映りを改善!一眼カメラをパソコンに繋いで WEBカメラにする方法
◎ ビデオ通話ソフト(Zoomなど)で調整
手軽さ★★★★ 画質★☆☆☆
使うビデオ通話ソフトに依りますが、例えばZoomなら、設定から「ビデオ」を選択し、「低照度に対して調整」にチェックを入れる事で、明るさをコントロールできます。
個人的には、取り敢えずパソコンに「ユーティリティソフト」を入れるのがおすすめで、カメラは内蔵カメラでも良いですし、画質を良くしたければスマホ(お持ちの方はWEBカメラ)を繋げるのがお手軽です。
画質に拘る方は、やはり一眼カメラを繋げるのが一番キレイです。
いずれの方法でも、明るさをしっかりコントロールして、映りの印象を良くしましょう。
オンライン会議で「顔色が悪い」
画面に映る「自分の顔色の悪さ」に、驚いた事があるかも知れません。
確かに、少し昔のWEBカメラは色があまりキレイじゃなかったと思いますが、一眼カメラやスマホを使っても「顔色が悪い」場合は、もしかしたら 光のせいかもしれません(=演色性が悪い)。
演色性(えんしょくせい)とは、ランプなど発光する道具・装置が、ある物体を照らしたときに、その物体の色の見え方に及ぼす光源の性質のこと。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
聞き慣れない言葉だと思いますが、凄くざっくり言うと、「演色性の良い光で撮ると被写体の色はキレイに映り、演色性の良くない光で撮ると 色はあまりキレイに映らない」と言う、シンプルなお話です。
一般的な生活用の照明は、演色性がイマイチなものも多く、特に赤がくすんで映るので、肌色の悪さが気になります。
下の写真は、トマトジュースの「赤」を、台所の蛍光灯と写真用のLEDライトで撮りました。
2枚とも明るさ以外はオート設定で撮っていますが、やはり演色性の良い写真用のライトで撮った方が、色がキレイに感じると思います。
これが顔だったらと想像すれば、顔色が悪く写る原因が光にもある事をお分かりいただけると思います。
クックパッドのつくれぽで「色が悪くて不味そう…」と、ホワイトバランスや彩度を弄ったり、カメラを替えたりとお悩みだった方が、演色性の良い照明に替えたらすんなり解決したというのも、意外に良くあるお話です。
という訳で、「映る自分の顔色が悪い」と思ったら…
◎ 自然光で撮ってみる
◎ 違う部屋の照明で撮ってみる
◎ 演色性の良い照明に替えて撮ってみる
と、設定を弄るのではなく、「今の光で撮らない」方が、手取り早く解決するはずです。
光源の演色性は平均演色評価数(Ra)の数値で比べることができ、演色性の良い光の代表として、太陽光(Ra100)が比較の対象に使われます。
ちなみに写真撮影では、Ra95を超える様な高演色なライトが使われます。
プロの撮る写真がキレイなのは、良い機材や磨かれた腕もそうですが、まずは「キレイな色で写る光」を使っていることが前提にあります。
一方、生活用のライトは、演色性よりも 省エネやスマホ連携など 他の性能が重視される傾向で、Raは 70〜80位のものが多いですが、中には Ra90を超える高演色なライトも販売されています。
シーリングタイプはこちら
電球タイプはこちら
デザインにも拘りたい方はこちら
R15|オーデリック株式会社
部屋の照明を高演色のライトに変えると、写真や動画の色もキレイになりますが、それ以上に、日常生活で目にする色がキレイ見えますので、満足感が高いと思います。
映りの第一印象が決まる、大事な光の向き
光の話のついでに…、ビデオ通話の自撮りでも重要な、「光の向き」についてもご紹介していきます。
せっかく一眼カメラを繋いでも…
これだと影で顔が凸凹で、イマイチ… ですよね。
自然光でも部屋の照明でも、「光の向き」を少し意識するだけで、映りは大きく変わりますので、画面の第一印象に大きく関わるポイントになります。
自然光で撮るなら
自然光は¥0で使えるありがたい光です。
肌色も自然でキレイに映る(高演色)ので、時間帯や部屋の間取りなど、自然光で撮れる環境なら、「自然光だけ」で撮りましょう。
ただ、顔に直接に日差しを当てると濃い影が出来てしまうので、なるべく日陰のスペースがおすすめです。
オンライン会議では、取り敢えず「証明写真」のような映りを目指せば良いので、まずは自分に「光が前側から当たる」ように、カメラや椅子をセッティングしましょう。
※ 図ではカメラを別に用意していますが、内蔵カメラを使う場合も同じです
窓を正面にして座れば、光の向きは「順光」になります(=正面からの光)。
順光は「はっきり・クッキリ・鮮やか」という印象で映ります。
明るさも合わせやすく、映りも無難なので、使いやすい光ではありますが、運転免許証の写真のように、少しのっぺりと平面的な顔になりがちです。
そこで おすすめなのが、同じ前側でも「斜め前から」の光です。
窓から左右どちらかに少しずれて座ると、光の向きは「斜光」になります(= 斜め前からの光)。
斜光で撮ると、順光の「はっきり・クッキリ」に「立体感」がプラスされます。
顔が立体的に、少しシャープに映るので、特に男性の方におすすめの美味しい光だと思います。
また、窓を背にして座ると、光の向きは「逆光」になります(= 後ろからの光)。
ただ、窓を自分の真後ろに入れてしまうと、顔が真っ暗になるか、明るく補正した結果、真っ白に飛んでしまったりします。
光源が背景になっている
「逆光はダメ」と言われる原因は まさにこの辺にありますが、そんなときは、自分の真後ろが壁や家具になるように、座る位置を変えてみましょう。
背景から光源を外す
すると、光の向きは「半逆光」になります(= 斜め後ろからの光)。
全体的にふんわりとした優しい雰囲気の映りになるので、特に女性の方におすすめの素敵な光だと思います。
フォーマルな会議の場合は「前側からの光」を使う方がベターですが、雰囲気の合いそうなオンライン〇〇の際にお試しください。
逆光・半逆光は、他の光の向きに比べて、明るさの調整が難しめですが、慣れてしまえば簡単です。
部屋の照明で撮るなら
続いて、部屋の照明を使う場合です。
部屋の照明といえば、天井に付いている シーリングライトや ダウンスポットが多いと思います。
天井の照明は「いつも同じ位置・同じ明るさ・同じ色合い」なので、天気や時間に左右される自然光と比べて、「いつもと同じ映り」をササっと準備できるメリットがあります。
ただ、ライトの真下で撮ると、影で顔が凸凹に映りますので、避けたほうが無難です。
↓
真上からの光は避けましょう
この場合、凸凹の影が顔から消えるまで、ライトの真下から 後ろに2・3歩バックして、光が「前側から当たるように」すればOKです。
A の位置で撮れば「順光」に、B の位置で撮れば「斜光」になって立体感を出せます。
Aの位置↓
Bの位置↓
少しのっぺり
程よい立体感
今度は逆に、ライトの真下から前に2・3歩進むと…
自分の後ろ側から光を当てて、「逆光」や「半逆光」っぽく映ることもできます。
このように、部屋のどこで撮るかによって、映りの印象は大きく変わります。
仕事机のある場所にわざわざライトを追加して撮るよりも、オンライン会議のときだけ、光の良い場所に移動して撮る方が、簡単でキレイな画になるかもしれません。
まずは時間があるときに、家中を自撮りしながら移動して、「映りの良い場所」を何箇所かピックアップしておくと良いと思います。
さて今回は、オンライン会議で良くある「顔が暗い・顔色が悪い」の解決策をご紹介してきました。
一つずつ効果を確かめながら、ゆっくりお試しいただければと思います。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。