ピントを合わせて、構図を決めて…
気合を入れてシャッターボタンを押したけど…
あれ?切れない!
何かおかしい!
こんな場面に遭遇したことはありませんか?
今回は、シャッターがいつもと違って何かおかしい…
そんなときに考えられる原因をいつくかご紹介していきたいと思います。
シャッターが切れない…
シャッターが遅れて切れる…
シャッターが遅い…
症状を3つに分けて、それぞれ原因を探ってみましょう。
シャッターが切れない…
シャッターボタンを押してもシャッターが切れない…
それはこんな原因かもしれません。
ピントが合っていないから?
カメラのデフォルトの設定では、ピントが合ってからじゃないとシャッターが切れません。
被写体に近づきすぎ?
暗い場所?
望遠レンズ?
ピントが合わない原因をもう一度確認しておきましょう!
カメラのせい?レンズのせい?オートフォーカス(AF)でピントが合わないときのチェックリスト
ピントが合う合わないに関係なく、常にシャッターが切れるようにも設定できますが、ピンボケが多く撮れてもしょうがないので、変えなくても大丈夫です。
レンズがちゃんと付いていないから?
レンズがしっかり付いてないと、シャッターが切れないカメラもあります。
カメラとレンズは、常に互いの電子接点を介して情報をやり取りしています。
パッと見、レンズが付いていように見えても、接点同士がズレていることもあります。
カチッと最後まで回しましょう。
また、電子接点が汚れていてうまく認識していない可能性もあります。
互いの接点を綿棒などで軽く拭いてみましょう。
メモリーカードに書込み中だから?
「連写」でバーっと撮り続けたり…
画質モードを「RAW」にしていたり…
これらは、カメラの書込み処理に負担をかける設定です。
そして、書込みが追いつかなくなったとき、シャッターが切れなくなります。
「運動会を連写で撮っていて、肝心のゴールのシーンで書込みが詰まった…」というお話もよく聞きます。
書込み速度には、カメラ側、カード側でそれぞれ限界があります。
対応策は「ほどほどに」ですね。
メモリーカードが入っていないから?
メモリーカードが入っていないと、シャッターが切れないように設定できるカメラもあります。=「カードなしレリーズ」
フィルムカメラのように、常に「空シャッター」が切れる方が良ければONのまま。
カードの入れ忘れを教えて欲しいならOFFに。
ただ、現場に着いてから「シャッターが切れない」ことに気付いても手遅れです。(笑)
どちらの設定にしていても、出かける前のカードチェックは必須ですね!
メモリーカードが書込み禁止になっているから?
メモリーカードに付いている、小さな「書込み禁止スイッチ」がLOCKになっていませんか?
こんな所は滅多に触らないと思いますが…
カードを入れるとき、頻繁にスイッチが引っかかるカメラを見たことがあります。
それはダメですよね(笑)
メモリーカードの残量が0だから?
お出かけ前には、メモリーカードが入っているか?
撮影可能枚数はどれくらいか?
チェックしましょう。
ノイズ低減処理中だから?
「暗い場所でシャッターが切れない」という場合だと、「長秒時ノイズ低減処理中」だった可能性もあります。
1秒より遅いシャッター速度で撮った場合、撮った秒数と同じだけの「ノイズ低減処理」がプラスされます。
1分露光をしたら、プラス1分の処理時間。
10分露光をしたら、プラス10分の処理時間。
処理をしている間は、カメラの操作は無効になります。
花火や星空を撮るときに必ず頭に入れておきましょう。
ノイズ低減の処理は「OFF」にもできます。
でもここは「ON」のままの方が、仕上がりがキレイでオススメです。
フラッシュがチャージ中だから?
「フラッシュを使うとシャッターが切れない」ということであれば、「チャージ中だったから」かもしれません。
電気を貯めて一気に光らせるのがフラッシュです。
この電気を貯めている間もシャッターが切れません。
フラッシュに求めたい性能は、「光の当たる広さ」、「光の届く距離」、「チャージの早さ」の3つです。
残念ながらカメラの内蔵フラッシュはどれも不足しています。
チャージ時間は数秒かかることもあります。
友達の結婚式を撮ろうとしても、チャージが遅すぎてチャンスを逃すことが少なくありません。
もし、フラッシュを買おうと思っているなら、できるだけ大きいフラッシュがオススメです。
同じフラッシュでも、内蔵とは全くの別物、いい仕事をしてくれます。
フラッシュ撮影の面白さにハマってしまうかもしれません。
他のボタンを押している(タッチパネル)から?
シャッターボタンと同時に他のボタンを押しているからかもしれません。
シャッターが切れないのは、ファインダーを覗くときに、鼻の頭がタッチパネルを触っていたから…
原因を散々探って、答えがこれだったときはびっくりしました。(笑)
シャッターボタンが壊れている…から?
レリーズケーブル、リモコン、タッチパネルなら大丈夫なのに、シャッターボタンだとダメ…
これはもうシャッターボタンが壊れているのかもしれません。
シャッターボタンは一番酷使するボタンです。
ヘタることも少なくありません。
テレビのリモコンも良く押すボタンから壊れます…
シャッターが遅れて切れる…
シャッターは切れるけど、なんとなく遅れて切れる…
そんなときは、こんな原因かもしれません。
いきなり「全押し」しているから?
ピントを合わせるには、シャッターボタンを「半押し」します。
でも、この「半押し」を飛ばして、いきなり「全押し」すると、シャッターが切れる前にピント合わせの時間がプラスされます。
ピントが合った状態から「全押し」すれば、スパッと切れるハズです。
セルフタイマーになっているから?
「この前の撮影でセルフタイマーを使ってそのまま…」
これも良くあるケースです。
プログラムオートや絞り優先などの「応用撮影モード」では、皆さんが変えた設定は自分で戻さない限りそのままです。
変えたら戻すが大事ですね!
低振動モードになっているから?
低振動モードの設定をONにしていると、シャッターは遅れて切れます。
一眼レフの場合、レフミラーが動くときの振動が写真をブラすことがあります。
ミラーレスにはミラーはありませんが、ミラーレス独特のシャッターの動き方が振動を起こして、写真をブラすことがあります。
「低振動モード」を有効にすると、シャッターボタンを押しても、これらの振動が収まるまでシャッターが切れません。
ただ、通常の撮影でそこまでの心配はいりません。
それよりも、まずは手ブレ(カメラブレ)に気をつける方が大事です。
ブレ失敗はもう卒業!ブラさないための基本とは? | 写真の4大失敗
シャッターが遅い…
いつもは、”カシャッ”。
でも今は、”カッ……シャッ”…
「シャッターがおかしい…」と言われて、お話を詳しく聞いてみると、「シャッター速度が遅い」という意味だったことも良くあります。
なぜか分からないけど、シャッター速度が遅い…
そんなときは、以下をチェックしてみましょう。
低いISO感度に設定しているから?
いつかの撮影で低い「ISO感度」に設定して、そのままになっていませんか?
ISO感度は低く設定した方が画質はキレイですが、撮る場所が明るくなければ、シャッター速度は極端に遅くなります。
ISO感度の設定は「オート」が一番オススメです!
絞りを絞っているから?
他のモードだと大丈夫なのに、絞り優先の時だけシャッターがおかしい。
それは、「絞りを絞りすぎ(F値を大きく)ている」からかもしれません。
F値を大きくすると、同時にISO感度は上がり、シャッター速度は遅くなります。
明るい場所でなら良いですが、暗いところでは要注意です。
プログラムシフトがかかっているから?
「プログラムオートでシャッター速度が遅い」という場合、プログラムシフトのせいかもしれません。
絞りもシャッター速度もカメラ任せのプログラムオートですが、実はシャッター速度を遅めたり、速めたりができるんです。
これが「プログラムシフト」です。
普段の撮影で「プログラムシフト」を使う必要はありません。
でも、いつのまにか指がダイヤルに触れてシフトが動いてしまうことが多いんです。
画面にこんなマークが出ていたら注意しましょう。
プログラムシフトをOFFにするには、動かしたダイヤルを同じだけ戻すか、一旦電源を切れば元に戻るハズです。
シャッター速度優先で遅いシャッター速度になっているから?
知らないうちに「シャッター速度優先(S/Tvモード)」に変わっていて、しかも遅いシャッター速度になっていた…
こんなまさかも、意外とあったりします。
また、「BULB」の戻し忘れも意外と多いケースです。
撮影中は撮影モードをロックできるカメラが便利ですね。
とりあえず、AUTOモードで試してみる
プログラムオート、絞り優先、シャッター速度優先のときに、シャッターの動きがおかしいと思ったら、一度「AUTOモード」に合わせてシャッターを切ってみましょう。
もしそれで、シャッターがいつも通りに戻ったら…
応用撮影モードで設定した「何か」が悪さをしているということです。
何をどう変えたか覚えていなければ、撮影設定をリセットしちゃいましょう。
そのカメラ特有の機能が原因?
このほかに、僕がお聞きした「シャッターがおかしい」ケースは…
「シャッター音がしなくなって、撮れたかどうか分からない」
→ 静音モード(電子シャッター)が有効になっていた。
とか…
「シャッターボタンを1度しか押していないのに写真がたくさん撮れる」
→ ブラケットの設定が有効になっていた。
などなどありました。
「どの原因にも当てはまらなかった…」
そんな場合は、もしかしたら、そのカメラだけが持つ特有の機能が原因かも知れません。
もう、メーカーの電話サポートに聞いた方が早いですね!
お疲れ様でした!