今回は先日発売されたばかりの Pixel 8 Proで、満月を撮るコツをご紹介していきます。
※ Pixel 9 Pro(XL)も同じ操作です
※ カメラのUIをアップデートしていない Pixel 7 Proをお使いの方は →こちら
「プロ設定」が追加され、撮影設定を細かく弄れるようになった Pixel 8 Proですが、今回は 設定はほぼノーマルのまま、なるべく簡単に撮る方法をご案内します。
ノーマル(オート)でも結構キレイです
発売後、最初に迎える満月は 10月29日(日)だそうなので、それに合わせて軽く練習しておきましょう。
撮る前の準備
レンズ前のガラスを拭く
最初にカメラのガラス部分を確認して、汚れていたら軽く拭いておきましょう。
Pixel 8 Proはカメラが大きい分、指紋やハンドクリームなどが付きやすいですが、そのまま撮ってしまうと、モヤっと滲んで写ったり、光源から光の帯が伸びたりすることがあります。
使い捨てタイプのクリーナーをカバンに入れておくと、いつでも拭けて便利です。
(わざと指紋などの皮脂を付けて撮る、昔ながらの夜景テクもあります…)
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音量ボタンでズームできるようにしておく
30倍までのズーム操作は 画面のピンチアウトでも出来ますが、音量ボタンの上下に機能を割り当てておくと、ズーム中に画面が揺れにくく、片手でも操作できて便利です。
撮影画面を上にスワイプするか、左下のアイコンをタップして 設定画面を開いたら、続けて 右下の「その他の設定」をタップします。
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「ボタンのショートカット」→「音量ボタンの操作」の順にタップして…
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「ズーム」を選択します。
Pixel 8 Proで 満月を撮るコツ
では、実際に月を撮るときの手順です。
明るさ調整のバーを出しておく
Pixelの手ぶれ補正は強力ですが、それでも 30倍にズームすると 月は画面内で結構揺れますので、最初は構えるだけでも大変に感じるかも知れません。
そこで、ズーム後の操作をなるべく少なくする為に、先に「明るさ調整のバー」を出しておくのがおすすめです。
撮影画面右下の をタップし、続けて「明るさ」をタップします。
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今は「明るさ」をタップするだけで、まだ調整しなくて大丈夫です。
満月を見失わない様に 30倍までゆっくりズーム
一気に30倍にズームすると 月を見失ってしまうので、まずは 1倍の状態から、月をなるべく真ん中に捉えつつ、徐々にズームアップしていくと、比較的 簡単に日の丸構図に持っていけます。
ゆっくりズーム
3×3のグリッド線の出し方は →こちら
もし、30倍の状態で月を見失ってしまったら、一旦 5倍位までズームを戻すと簡単に見つかります。
満月の撮影で大事な、ピントと明るさの合わせ方
次に、一番大事なピントと明るさを合わせていきます。
まずは一度 月をタップして、「ここにピントと明るさを合わせて欲しい」と指示を出しましょう。
とは言え、画面内の明暗差が大きい(真っ暗な空と明るい満月)場合、最初のワンタップだけで、ピントと明るさがバッチリ整う事はごく稀なので、それぞれ微調整を行っていきます。
明るさを合わせる
月が明るすぎて ピントが合っているかどうか分からないので、まずは 明るさを整えていきましょう。
先ほど出しておいた「明るさ調整バー」で、明るすぎる月を 暗く調整していきます。
バーを一番暗い側にしてもまだ明るい場合は、① 一度 バーの右側にある「明るさリセット(AEロック解除)」をタップして、② 再度 月をタップ、③ 明るさ調整という順で繰り返します。
ピントを合わせる
上の動画のように、明るさを合わせると、同時にピントが合ってくれる事もありますが、まだ ボヤけている様なら、月をタップして ピントの位置を指示しましょう。
ピント合わせには この辺をタップします。
または
オートフォーカスは「タップ=追尾AF」でも「ロングタップ=AFロック」でも、今回の場合はどちらでもOKです。
または
ピントが合ったことを確認したら、(必要なら明るさを再度 調整して)シャッターボタンを静かにタップして撮りましょう。
プラスαのおすすめ設定
Pixel 8 Proで満月を撮るのは、慣れてしまえばとても簡単なので、更に写りに磨きを掛ける為のプラスαの設定をご紹介していきます。
空の暗い部分のノイズが気になる場合 →シャドウ補正で黒を締める
背景の夜空にノイズが目立つ場合は…
明るさの隣にある「シャドウ」をタップし、暗い部分を更に暗く調整してみましょう。
反対に、シャドウ補正で暗い部分を明るくすると、ノイズはもっと目立ちます。
月と夕景・夜景を一緒に写したい時など、シャドウ補正で暗い部分を明るくする場合は、「夜景モード」で撮った方が、暗部のノイズを少なくできると思います。
ちなみに、過去に撮った写真の「夜空のノイズ」が気になる場合は、修正したい写真を選んで、「編集」→「調整」→「シャドウ」と進めば、同じように 暗い部分を暗くできます。
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ホワイトバランスで色遊び
操作に慣れたら、ホワイトバランスを弄って色付けするのも、満月撮影の定番テクです。
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手ぶれ補正が優秀なので、スマホを片手で持ちながらのUI操作も可能ですが、できれば 座ったり 壁に寄りかかった方が、色々試しながらじっくり撮れると思います。
また 撮影後の写真は、Googleフォトの 「編集」→「調整」→「ホワイトバランス」で変更できます。
Googleフォトの「ボケ補正」でくっきり仕上げる
Pixel 8 Proの30倍は、元々5倍の望遠を 超解像ズームで更に 6倍大きく引き伸ばす仕組みなので、(当然ながら)少々ぼやけた感じが残ります。
そこで、撮影後は Googleフォトの「ボケ補正」を使って、満月をくっきりと磨き上げましょう。
Googleフォトで写真を一枚選び、「編集」→ 候補の「ボケ補正」の順にタップします。
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※ 候補に並んでいなければ「ツール」→「ボケ補正」とタップ
自動で補正がかかるので、後は「完了」→「コピーを保存」の順にタップします。
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補正の度合いはスライダーで調整できますが、30倍で撮った満月は「100(MAX)」で良いと思います。
→
二度がけ、三度がけもできますが、流石に不自然になると思います。
裏技? 30倍を超えてズームする方法
2023年11月下旬に更新された バージョン9.2.113.585804376.14で、こちらの裏技(バグ)は封印された様です…
もし体験してみたい方は、カメラのバージョンをダウングレードすれば遊べます。
最後に、色々弄っていたら、偶然 30倍以上にズームできる方法を見つけたのでご紹介します。
もう何倍なのか分かりませんが、画面から月がはみ出るレベルです。(笑)
2000〜3000mm(フルサイズ換算)位か?
流石に 画質は劣化するので、「30倍で撮ってトリミングするのと どっちがキレイか?」という問題はありますが、隣で撮っている友人を驚かせるネタとしては面白いと思いますので、(Googleの修正が入る前に)よろしければお試しください。
※ カメラのバージョンは 9.1.098.571038950.24です(自己責任でお願いします)
写真の設定で「プロ」をタップし、「解像度」を50MPに、「レンズの選択」を手動に変更します。
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撮影画面に戻り、ズームの T をタップして(望遠に切り替えて)から、最大までズームします。
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24xで止まるはずなので、その状態で「解像度」を 12MPに戻します。(24xで止まらない場合は、カメラをタスクキルで終了させて、もう一度最初から)
表示は30xに変わりますが、なぜかそこから更にズームアップできます。(表示は30xのまま)
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とにかく揺れが凄いので、何処かに寄りかかって構えるか、せめて 肘だけでもついて撮る事をおすすめします。
後は 揺れをコントロールしながら、真ん中に来るタイミング狙って撮りましょう。
今回ご紹介してきた 明るさやシャドウ、ホワイトバランスなどの設定も同様に弄れますし、撮影後にボケ補正も駆使すれば、スマホの画面でぱっと見るくらいなら 意外と悪く無い気もします。
お試しの後は、「レンズの選択」と「解像度」を 普段お使いの状態に戻しておきましょう。
↓これはレンズの力だけで 3000mm(フルサイズ換算)
さて今回は、Pixel 8 Proで満月を簡単・キレイに撮るためのコツをご紹介してきました。
慣れてしまえば全く難しくないので、ぜひチャレンジしていただければと思います。
ちなみに、Pixel 8 Proのプロ設定にある、マニュアルフォーカスや ISO感度、シャッター速度を弄って撮ってもみましたが、(まだ慣れなれてない事もあり)結局は オートの方が素早く、仕上がりもキレイでした。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。