手ブレ(カメラブレ)を100%防ぎたければ、「常に三脚に固定する」のがベストです。
でも、普段の撮影で「三脚100%」なんて絶対無理ですよね?
僕もできることなら、ギリギリまで三脚なしで撮りたい派です。
そこで、基本の基本ではありますが、カメラの構え方というものがとても大切になってきます。
今回は、ただ手で持つだけの構え方ではなく、体で構えるコツやプラスαをご紹介していきます。
ちょっとしたことでカメラの安定度はグンと増しますよ!
足を前後に開いて構える
カメラを構えるときの足は、軽く開いた状態で前後に置くのがグッドです。
目を瞑ったときに体が揺れやすいのは横方向より前後ですよね?
ファインダーを覗いている時も同じです。
右足が前か…
左足が前か…
皆さんはどちらの方がバランスが取りやすいですか?
何かにもたれ掛かって構える
木でも、壁でも、電柱でも、標識でも…
動かない何かにもたれかかることで体の揺れをピタッと止めることができます。
人間は立っているとき、倒れないように常に体を揺らしてバランスを取っています。
それに、何かに寄りかかっているとなんとなく安心しませんか?
落ち着いた気持ちでファインダーを覗けば、構図やイメージをゆっくり考えることができますよ。
座って撮るときは、テーブルに両肘をのせて構えると安心します。
姿勢を低くして構える
低いアングルを狙うときは「しゃがんで」撮ることもあると思います。
でもそんなときは、「膝を付けて」しまった方が安定します。
汚れてもOKな服装がいちばん撮りやすいですが…
膝を付ける場所だけタオルを敷いたりするのもアリですね。
風が強いときは、「低く構える」のが特に効果的です。
さらに、お尻を付けて「座って」しまえば最強です。
ちょこっと載せて構える
カメラやレンズの一部分をどこかに乗っけてしまえば、カメラの揺れがおさまります。
カメラさえ揺れていなければ、皆さんが揺れていても問題ありません。
この構え方は「望遠レンズ」で撮るときにとても有効です。
望遠レンズは写る範囲が狭いので、手ブレの揺れが大きく影響します。
また、重いレンズを構えるときにも腕が疲れにくいのも助かります。
カメラやレンズ、また置く場所に傷を付けないようにタオルやハンカチを敷きましょう。
どこかに置いてカメラから手を離す
カメラをどこかに置いて手を離してしまえば、手ブレのリスクは”0”になります。
街中ならベンチやテーブル、何かのオブジェなどなど…
その場にあるものをうまく利用して撮るもの一つの手です。
夜景を撮るときは三脚が必須ですが…
持ってきていないときは、被写体を探すのと同時にカメラが置けそうな場所も探して歩いてみましょう。
カメラから手を離すのは、ただ手ブレ(カメラブレ)を防ぐためだけではありません。
わざと低いISO感度に固定して最高画質を狙ったり…
わざとスローシャッターにして流れるようなブレを狙ったり…
手ブレの心配がなくなることでいろんなアイディアに挑戦できます。
つまり、撮影の自由度が増す、表現の幅が広がるということです。
カメラを置いてもブレに注意!?
カメラを置いて撮っても写真がブレることがあります。
それは、シャッターボタンを押したときの指がカメラを揺らしてしまうからです。(=レリーズブレ)
この場合は、レリーズケーブルやリモコンを使うか、短時間のセルフタイマーに設定して撮るのがお約束です。
しっかり構えてセルフ手ぶれ補正!
手ブレ、カメラブレは、「写真の4大失敗のうちの1つ」と言われるほどの良くある失敗です。
ブレ失敗はもう卒業!ブラさないための基本とは? | 写真の4大失敗
カメラの構え方はとても大事な基本ですが…
実は、今回ご紹介した「ガチガチな構え」が常に必要というワケではないんです。
手ブレは「シャッター速度が遅くなったときだけ」に起こります。
シャッター速度が速ければ、片手で撮っても(オススメしませんが…)手ブレしません。
つまり、手ブレしないための第一歩は「常にシャッター速度に注意して撮る」ことです。
今のカメラには強力な「手ブレ補正」がついています。
もし、シャッター速度が「1/60秒」より速ければ…
手ブレはあまり意識せず、普通に構えて撮れば大丈夫です。
シャッター速度が「1/60秒」より遅いときだけ…
または、望遠レンズで撮るときだけ…
心の中で「手ブレ注意報」を出して、今回ご紹介した策を思い出しながら構えればイイのです。
望遠で、しかも1/60秒より遅ければ「手ブレ警報」です。
特に、夕方や室内などのシーンでは、1/30秒や1/15秒など、「手持ちでブレるかどうかギリギリ」の場面が多くなります。
そんな場面で、普通に撮ったらブレたけど、足を前後に開いたらブレなかったとか…
寄りかかって撮ったらブレずに撮れたとか…
カメラの手ブレ補正に皆さんのセルフ手ブレ補正をプラスすれば、ギリギリの状況も乗り切ることができると思います。
お疲れ様でした!
ミラーレス使いの皆さんにオススメな、「ミラーレスのための構え方」もぜひ覚えておきましょう。
しっかり付けて手ブレも防ぐ!ミラーレスのためのストラップの使い方