昔々、カメラは全て『単写』でした。
フィルムを巻き上げるのは自分です。
隣の人と連写で競うなら、指をどれだけ早く動かせるかが勝負でした。
その後、モータードライブが登場し、機械がフィルムを巻き上げてくれるようになりました。
誰もが好きなだけ連写できるようになったのです。
当然のことながら、デジタルカメラにはフィルムが入っていません。
ですので、巻き上げるという作業がありません。
したがってモータードライブも必要ありません。
ただ、ドライブという言葉だけ残っていることに、カメラの歴史の長さを感じます。(笑)
ドライブモードは『単写』がデフォルトです!
単写(1コマ)か。
連写か。
セルフタイマーか。
ドライブモードの選択肢はだいたいこの3種類です。
普段の撮影なら『単写(1コマ)』がいちばんオススメ。
1枚1枚、じっくり丁寧に撮るのが上達のコツなのです!
『単写』から他に変えたときは、撮影が終わったら忘れずに戻しておきましょう。
『連写』で撮りすぎると後が大変!
動く被写体を撮るときは、必要に応じて『連写』を選びます。
高速か低速かを選べるカメラもあります。
連写で気をつけることは…
ズバリ、撮りすぎないことです!
連写ハイという言葉があるそうですが…
たまに、連写しだしたら止められないという方をお見かけします。
もちろん、厳密なシャッターチャンスを撮り逃がしたくないのは分かります。
ただ、同じようなカットを撮れば撮るほど、後のチョイスが大変です。
撮影中は楽しくても、後日パソコンで整理するときに苦痛ですし、ハードディスクもすぐ一杯になってしまいます。
ちなみに、超一流のスポーツカメラマンは、単写で撮る方も多いそうです。
連写し続けるとカメラの動作が遅くなる?
皆さんも経験があるかもしれませんが…
長く連写し続けると、カメラの動作が遅く(重く)なり、そのうち撮れなることがあります。
これは、カメラやメモリーカードの性能が追いつかず、データの処理に遅延が生じるからで、もちろん壊れたワケではありません。
大事なシーンで連写するときは、この遅延を必ず頭に入れておきましょう!
運動会などでよくある…
『一番いいタイミングでシャッターが切れなかった!』
『カメラが何も反応しない!』
こんな事態は避けたいですよね?
自分のカメラがどれくらい連写できるのか?
それは、カタログなどに記載のある『連続撮影可能枚数』を見れば分かります。
例えば、ソニーのα6000の連写性能をカタログで見てみると…
最速連写は秒間11コマ。
連続撮影可能枚数はJPEGで49コマ。
と書いてあります。
つまり、カタログスペック上では、最速連写で4秒ちょっと撮り続けると、動作が遅くなるか、撮れなくなるかもしれないということです。
(メモリーカードの書き込み速度も影響します。)
もし、連写時間を長くしたいと思ったら…
JPEGサイズを小さくするか?
連写速度を遅くするか?
など、カメラの負担を減らしてあげる必要があります。
皆さんもご自分のカメラの連写性能をチェックしておきましょう!
友達のコンデジの方が連写が早い?
「せっかく良いカメラを買ったのに、友達が持っている(安い)コンデジの方が、連写が速いなんて…」
こんなお声を聞くことがあります。
連写の速さは年々パワーアップしています。
秒間5コマ、10コマ、15コマ…
秒間60コマというコンデジもあります…
単に連写といっても、その仕組みは全て同じではありません。
皆さんがお使いのミラーレスのほとんどは、メカシャッターをガシャガシャ動かして撮る連写で、これは古くフィルムカメラから変わらない方式です。
メカシャッターを素早く正確に連続で制御するには相当な技術や精度が必要です。
これまでは、上位機種ほど連写に強く、それがステータスでもありました。
一方、最近のコンデジやスマホでは、画像処理でコマ切りにする方式も使われています。
処理の速いチップを乗せれば、比較的容易に連写のコマ数を上げられます。
高価なメカシャッターが要らない分、コンパクトでコストも抑えられます。
ただ、写真のサイズが小さくなったりなど、何か制約があったりするので、購入する際は売り文句に飛びつかず、よくチェックすることをオススメします。
ミラーレスにシャッターは要らない?
ミラーレスにシャッターは要らないという声もありますが…
やはり撮ったときの音や感触が違いますよね?
「エンジンの音と感触が好きだから、EV車はあんまり…」これと似ています。
だた、メーカーもお客様の要望は無視できません。
最新のカメラには、メカシャッターが付いているのに、使わないで撮るモードもあります。
『メカシャッターがあった方がキレイに撮れるから。』
これが、ミラーレスにシャッターを残している理由だそうですが、技術革新でこの先はどうなるか分かりません…
僕はメカシャッターが付いているカメラの方が絶対好きですけどね。
意外と奥が深いセルフタイマー。
集合写真に自分も写りたい!
そんなときはお決まりの『セルフタイマー』の出番です。
昔はシンプルだったセルフタイマーも、最近は色々と賢くなっています。
セルフタイマーの『連写』
集合写真を撮るとき、1回でOKショットが撮れることって少ないですよね?
誰かが目を瞑っていたり…
目線がぜんぜん違う方向の人がいたり…
皆さんは念のため、2〜3枚抑えを撮っていると思います。
セルフタイマー連写に設定すれば、一回のシャッターで数枚の写真が一定の間隔で撮れます。
1枚ごとにカメラまでシャッターを押しに行かなくて良いワケです。
初めてこれを使った時は感動しました。(笑)
「これは使うな!」と思った方は、説明書でチェックしておきましょう。
セルフタイマー2秒の使い方
セルフタイマーには非常に短い時間の設定もあります。
「2秒ってどういう時に使うんですか?」と聞かれることがありますが…
これは、レリーズケーブルやリモコンが手元にないけど、スローシャッターで撮りたいときです。
状況にも寄りますが、1/30秒以下のシャッター速度で撮る場合、手ぶれを防ぐために、カメラを三脚などに固定するのがベストです。
でも、カメラを固定したからと安心して、指でシャッターボタンを押すと、結局カメラが揺れてしまいます。
これが『レリーズブレ』の失敗です。
レリーズケーブルやリモコンは、この『レリーズブレ』を防ぐためのグッズです。
ただ、力一杯シャッターボタンを押したとしても、カメラの揺れは1秒以内で収まります。
ということは、『セルフタイマー2秒』でも『レリーズブレ』は防げるというワケです。
仕事帰りに、急に夜景が撮りたくなることがあるかもしれません。
三脚がなかったら、カメラをどこかに置いて。
レリーズケーブルがなかったら、セルフタイマーで。
ミラーレスでも、コンデジでも、スマホでも…
そのまま手持ちで撮るよりも、写真のキレイさは段違いです。
もちろん、シャッターが切れるのは2秒後ですから、シビアなシャッターチャンスは狙えません。
今でも、2秒後でも、被写体があまり変化しないシーンでお使いください。
ドライブモードの変え方をチェック!
メーカー毎に設定名が違うので、下の表を参考に説明書をチェックしましょう。
普段は常に『単写』に合わせておきましょう。
ドライブモードを良く変える方は、”いちばん早い変え方”を見つけておくのがオススメです。
『単写で連写』する親指のコツ。
「友達をテンポよく撮りたいけど、連写は嫌だと言われる…」
よほど撮られ慣れた相手じゃなければ、連写でババーッと撮られるのは嫌がられます。
こんなときは、『単写』のまま”自分の親指で連写するテクニック”が最適です。
『半押しまで戻す』がコツです。
それではやってみましょう!
ドライブモードが単写になっているか確認しておいてくださいね。
1|シャッターボタンを『半押し』して被写体にピントを合わせます。
2|『全押し』して撮ります。
ここまではいつも通りですが、この次が重要です!
3|人差し指を『半押し』まで戻します。(AFロックを解除しない)。
4|「今だ!」と思ったところで、また『全押し』して撮ります。
できましたか?
半押しまで戻す⇄全押し。
これを繰り返すことで、自分のタイミングでテンポよく連写できます。
しかも機械の連写よりプロっぽい音で撮れます。(笑)
撮られ慣れていない友達の撮影では、なるべく短い時間でササッと済まる優しさが必要ですよね?
ただ!自分か友達かどちらかが動いて、お互いの距離が変わったと思ったら…
一度指を離してピントを合わせ直しましょう。